Technology for
Producing Basic Chemicals from Bioethanol
バイオエタノールから
基礎化学品を製造する
技術
Technology
技術の紹介
旭化成は、バイオエタノールから基礎化学品を製造する技術を開発しています。
従来、エタノールからは脱⽔によりエチレンを製造することはできましたが、この新技術が実⽤化されると、エチレンの他、プロピレン等の軽質オレフィンに加え、ベンゼン、トルエン、キシレンといった芳⾹族炭化⽔素についても単⼀のプラントで製造が可能となります。
バイオマス由来基礎化学品
バイオエチレン
(C2)バイオプロピレン
(C3)バイオC4
バイオベンゼン
(C6)バイオトルエン
(C7)バイオキシレン
(C8)
-
特徴
- ・ バイオマス原料(バイオエタノール)から、エチレン、プロピレン、C4、芳⾹族(ベンゼン/トルエン/キシレン)などをワンストップで製造
- ・ 汎⽤性・⼊⼿可能性の⾼いバイオマス原料(バイオエタノール)を使⽤
- ・ 化⽯資源由来の基礎化学品と同⼀・同質のものの⽣産が可能
- ・ サプライチェーンの川下での設備の新設‧ 改良、プロセスの変更が不要
-
提供価値
- ・ バイオマス原料転換により、⽯油使⽤量・CO2排出量削減に貢献
- ・ より多くの部材をバイオマス原料由来で製造可能
- ・ 既存品(化⽯資源由来)と同⼀性能のため、材料評価の⼿間を軽減
- ・ サプライチェーン川下での新たな設備が不要
Products
適⽤製品例
プラスチック/樹脂
- 家電
- 食品包装
- 自動車部品
合成繊維/生地
- スポーツウェア
- ぬいぐるみ
- カーペット
合成ゴム
- 靴
- タイヤ
- ゴム手袋
塗料/接着剤
- インク
- ペンキ
- 接着剤
その他化学品(界面活性剤等)
- 洗剤
- シャンプー
- 化粧品
Value Proposition
バイオマス由来原料の提供価値
現状の課題
バイオマス原料と異なり、化石資源(石油、天然ガス等)の炭素成分は、過去に地中に蓄積されたCO2が元になっています。リサイクルされない化石資源由来プラスチックを廃棄・焼却すると、地中に蓄積されたCO2が再び大気中に放出されることになります。これが、大気中のCO2を増加させる原因となります。
バイオマスの提供価値
⽯油使⽤量、CO2排出量削減
バイオマス資源の炭素成分は、地上のCO2を植物が光合成で吸収したもののため、廃棄‧焼却しても、⼤気中のCO2を増加することはありません。
リサイクルやリユースが抱える課題を解決
現在各国で進められているリデュース・リユース・リサイクルの取組みですが、バイオマスプラスチックを使用することで、さらなるCO2削減効果が期待できます。
1
リサイクルに適しない材料への適用
すべてのものがリサイクルに適しているわけではありません。
例えば、そもそもリサイクルが難しい材料(塩化ビニル樹脂、熱硬化樹脂等)、回収が難しい化学品(洗剤、塗料等)、回収は出来ても分離が難しい複合材料などがあります。
2
新規投入材料への適用
どんな製品にも寿命があります。リデュース・リユース・リサイクルの取組みが加速することで、
全体の化石資源由来プラスチックの使用量は減りますが、それでも新規に投入する材料は必要です。
バイオマスプラスチックは、これらの問題を解決する有効な手段の一つです。
Q&A
質問と回答
「バイオプラスチック」は、バイオマスを原料に製造される「バイオマスプラスチック」と⽣分解特性を持つ「⽣分解プラスチック」の総称です。バイオマスプラスチックの利⽤は、枯渇が⼼配される化⽯資源の使⽤量削減に貢献します。
バイオエタノールは、サトウキビやトウモロコシに含まれる糖分を発酵させて作られ、お酒や消毒液等に含まれるアルコールの事です。最近では、バガスと言われるサトウキビ搾取後の残渣等、食品にはならない部分を利用して作る動きもあります。
現在、化学業界においても欧州を中心としてマスバランス方式が取り入れられています。マスバランス方式では、原材料に使用されたリサイクル原料やバイオマス原料の最終製品に対する比率を決められたルール内で自由に割り当てることができます。例えば、100トンの製品が製造され、原材料の75%が化石資源由来、25%がバイオマス由来である場合、生産者はバイオマス原料の含有量を製品の25トンに100%バイオマス由来として割り当てることができます。
マスバランス方式のメリット
マスバランス方式はインフラへの投資を最小限に化石資源の使用を減らすことができます。
マスバランス方式を利用することで、
- ・大規模投資をせず既存設備の活用が可能
- ・再生可能原料の使用を促進し、CO2の削減に貢献(段階的に再生可能原料由来の割合を増加)
- ・従来品と同等の製品性能を担保
- ・第三者認証(ISCC PLUS、 REDcert等)取得により、サプライチェーンでのより厳密なバイオマス使用量の管理が可能
News
お知らせ
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2023.12.27.Wed.
2023年1月20日 サステナビリティ説明会資料
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2023.12.27.Wed.
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